ワインの飲み方はこの基礎知識だけで十分! あとは美味しく楽しむのが一番

昔々、日本の某レストランで赤ワインを注文したとき。
ボトルに水滴がつくほどキンキンに冷やしたワインが出てきて、「あのう…」とスタッフの方を呼んだことがあります。

わたしがボトルに手を置いたまま呼んだので「えっあまり良く冷えていませんか。すみません」と言われてびっくりしてしまいました。赤ワインは冷やして飲んだほうがいいものもありますが、普通は常温17-18度で飲むのが一番美味しいからです。

そんな20世紀1980年代の話が笑い話になるほど、今では日本にもワイン通のひとたちがたくさんいて、国産ワインも輸入ワインも種類が抱負に市場に出回っています。

基本的には、ワインは飲んで楽しめるのならどんな飲み方でもかまわないと思います。でも、白いテーブルクロスの少々高級なレストランに行って緊張せずに楽しむためには、ある程度の基礎知識は必要だと思います。

 

ワインはステムを持って飲むほうがいい

 

ワイングラスにはご存じのように、ステムという「脚」がついています。
その上に鎮座するグラス自体は、直径のある大きなものから、細めのものまで様々です。が、基本的にはワインはステムを持って飲みます。

 

 

理由は様々ですが、例えばブルゴーニュ産の赤ワインを飲むためのグラスはどっしりとしていて直径も大きいです。このグラスをがっしりと掴むにはかなり大きな手が必要です。ステムを持つほうが簡単ですよね。

でもそうかと言って、まるでブランデーグラスのように手のひらを上に向けてグラスを包み込むのもあまり感心しません。ブランデーはもちろん手のひらで温めながら味を楽しむものですが、ワインは違います。出されたときの温度(つまり赤ワインだったら17-18度)が一番味が引き立つ温度なのです。

その温度を保つためには、やはりステムを持って飲むほうが美味しく楽しめるというわけです。

 

乾杯は相手の目を見ながら…

 

乾杯のときは必ずステムを持つこと。
そのあとはグラスを掴んで持ってもかまいませんが、乾杯だけはステムを持って粋にやってみましょう。

これは「チン」というグラスを合わせる音がきれいに出ないでこもってしまうから。そして、グラスに指の跡がついてしまうから、と言われています。

 

 

特に繊細なクリスタルでできたワイングラスなどは、ステムを持ってそっと合わせるのはいいのですが、こうした薄いグラスの場合、グラスを合わせずに鼻のあたりまでグラスを捧げるだけにするほうがいいときもあります。薄いクリスタルグラスはかちんとぶつけさせるためにできてはいないのです。

ただ、どんなときも視線は相手の目に合わせてください。
日本で乾杯するときはほとんどのひとがグラスを見ていると思いますが、西洋の感覚では違います。あなたと乾杯するということは、あなたに「どうか良い飲み物で良いひとときを」と願っているのです。そういうときには、あなたも目をみて「ありがとう、あなたもね」という視線を送るのがマナーだと思います。

 

ステムのないワイングラス

 

最近ではステムのないワイングラスが流行り始めて、ワイングラスの大御所のRiedelからも出ています。
ただし、これはどんなに高いRiedelのグラスでもカジュアルなセッティングのためのものです。

元々はパーティーで背の高いグラスよりはこうしたステムのないグラスのほうが安定感があるために流行り始めたようです。特に野外のパーティーなどの場合は、落として割ってしまうひとも多いからでしょう。

普通のソフトドリンク用のグラスと違うのは、先に向かって少し内側に傾斜していることです。
他のステムのあるワイングラスでもそうですが、これは、空気に触れることでワインの酸化が進み、香りや味が変わるからなのです。グラスの中での変化を少しでも長く楽しむために、丸く内側にそってゆるやかに傾斜しているのですね。

 

そうは言っても、カジュアルなパーティーはマナー抜きで

 

さきほど紹介したステムなしのワイングラスもそうですが、カジュアルなパーティーは大人数で楽しむためのものです。ステムなしのワイングラスは脚がないのですから、当然グラスを手で掴むことになります。そして、それがカジュアルなディナーのマナーなのです。

 

 

場所と参加者によって、マナーが違ってくるのは当然ですよね。

例えば、白いテーブルクロスのかかった席で酔っ払ってひとにからんだり大声で笑ったりしたら、周りから顰蹙をかうのは目に見えています。でも、座ったり立ったり寝転んだりするのさえ自由で音楽もボリュームをあげたパーティーなどは、もちろん飲み方も自由です。なにしろ、ビールもワインもカクテルもソフトドリンクもあって、どれを飲んでもいいのですから。

そうした場所と参加者の雰囲気をふまえた判断が、大人のマナーと言えると思います。

 

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